しつけと親孝行によるサマンサ流人づくり

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トップページ » 小野語録 » しつけと親孝行によるサマンサ流人づくり

reportなんのために会社を経営しているかということについてですが、
私はこういうふうにお話しておます。

家庭は自立するまで、学校は二十歳前後までですが、企業は定年まで四十年もある。
私は皆さんの人生四十年を預かりますよ、そして絶対成功人生を歩ませますよと。

そのためには、よそで働くより絶対経済的に豊かにする。そして絶対に世の中に必要とされる会社にする。
もうひとつは、絶対に社員さんを人から誉められる日本人に育てる。そうすればみんなが幸せになれると思うんですね。

しかし、経済的に豊かにするといっても、私たちは見積りを出して、相手が了承した数と値段でやる商売です。受注産業です。
自分たちで自由に単価を決めることはできません。その中で、わが社の単価を通すにはどうすればいいか。それはブランド化するしかないんですよ。

例えば、私のネクタイ。これなんか、デザインがいいから売れるんじゃないですよ。このブランドの売場に行って、ここなら安心と思ってその中から一本選んで買っている。
私たちの売り物は、お掃除そのものと、サービスという売り物を付加したものを売っているのです。
そのサービスを行うのは人。だから「人づくり」が重要になってくるんですね。

人づくりの具体策は、「4S」と「しつけ」です。
前に述べましたとおり、清掃というのは繁栄するために一番最初にやらなければならないこと。

それなら人目を忍んで陰に隠れてやるよりも、人前に出て堂々とやろうじゃないかと。
人前に出て、それをブランド化するためには、お取引先やお客さまに「はっ」とさせるものがなければならない。

だから挨拶、服装、笑顔、言葉遣いなどの礼儀が大事だと思いました。うちはパートさんたちに化粧の仕方から教えていますからね。
でも、徹底してできるまでには、時間がかかりました。

以前MKタクシーの青木定雄さんに社員教育のことでご相談したとき、「簡単だよ、十年やってごらん」と教わりましたが、本当に十年近くかかりました。
東日本ハウスの中村功会長は「社員教育は自分との戦いだ」とおっしゃってました。

私は社員教育の基本はこの中村会長に教わったんですよ。社員教育とはまず礼儀と親孝行だと。

当社は、十二月を「親孝行月間」に決めてから五年になりますが、この小冊子を見てください。(右上画像)
社員やパートさんたちが、どんな親孝行をしたか、レポートで提出してくれるんです。
私も毎年、五月から六月にかけて、年間計画を伝えに各事業所を回っていますが、社長研修というテーマでレポートを上げてくる。

全部で千九百名近くいるから目を通すのが大変なんですが、それを読んでいると、

「ああ、こういう人たちとなら一緒にいい会社をつくっていけるな」

と思いますね。


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