つらい時や悲しい時、ちょっとした心遣いや優しい言葉が、
どれほど癒しになっていることか。
つい最近、夫が重傷を負い、
心が、打ちひしがれそうな出来事がありました。
病院に駆け付けた時のことです。
新築され、大きく広くなった病院の廊下のあちこちに
警備員の方が立っていました。
私は戸惑いながら受付を済ませたとき警備員さんが何かを察知したのでしょう。
「僕が、ご案内しましょうか?」と声を掛けてくれました。
警備員さんに先導され、
「しばらく歩くと、右の角を曲がります。工事中なので、少し足元が悪くなって
いますのでご注意ください。」
私は黙って後からついて行きました。警備員さんの言葉一つ一つに優しさと暖かさを感じ、
救われる気持ちになりました。
毎日のように病院に通った一か月余の間、
警備員さんたちのチームプレーの姿を見ながら、警備会社の社員指導の素晴らしさを感じました。
とかく入院患者や見舞いに訪れる人たちは、
心配事を抱えておられる方々が多くいらっしゃるように思います。
そういう心配を和らげてくださっているのが、
病院のスタッフであり警備員さんのお姿なのかもしれません。
「少しお元気になられましたか?」
「病室まで少し長く歩きますけど、すみません。」
「荷物の多い時は、カートをご利用ください。」
と細かな気配りをしてくださり、本当に感謝しました。
「お加減いかがですか?」
「荷物お持ちいたしましょうか?」
「お気をつけて」
こうしたさり気ない言葉掛けに、警備会社の行き届いた社員指導が垣間見るとともに、
そうした姿に警備員さんの姿に表れているのだろうと思いました。
福嶋美雪さま 【2015年12月 vol.286 JAながの月刊マガジン vivid掲載】